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2020.01.26 宇佐美 清貴

新築の寒さ対策は「窓」の性能がカギ!–LIXILの窓のスゴさ大調査vol.1

暮らしを楽しむ 家づくりの基本

こんにちは、COZY札幌豊平ショールームの宇佐美です。

日当たりや室内からの見晴らし、お家の見映えを左右するデザインなど『窓』は住まいを快適にしてくれる設備。

さらに断熱性にも大きく関わっていて『冬暖かく、夏涼しい』お家を実現するのに、窓がとっても重要だということ、みなさんは知っていますか?

 

先日、僕は窓の役割を再確認すべく、COZYでお世話になっている建材設備会社のLIXILの札幌ショールームへ足を運びました。

札幌支店の高橋知大さんと窓について、みっちり2時間トークしてきましたので、3回の連載に分けて窓の最新事情をご紹介していきます!

 

今回は第1回目。寒い北海道のあったか~いお家作りを支える窓の仕組みをご紹介します。

 

 

「冬暖かく、夏涼しい」家には断熱性が重要

宇佐美:高橋さん、今日は窓についていろいろ教えてください!よろしくお願いします。

 

高橋:ショールームに来られるお客様は、キッチンやバスの下見がほとんどですから、窓について説明できる機会をもらえて、私もとてもうれしいです。

 

宇佐美:そう言ってもらえるとありがたいです。実際、窓って採光や換気、建物のデザインに関わるイメージが強いのですが、断熱にも重要なんですよね?

 

高橋:その通りです。みなさん快適なお家というのは「冬は暖かくて、夏は涼しい」ことだと思います。

それには断熱性能を良くすることが大切で、窓も大きく関わっています。

 

宇佐美:断熱の問題は、壁や屋根だけに原因があると思っている方が多いです。

 

高橋:たしかに壁や屋根は建物の大部分を占めていますが、熱の出入りが多いのは開口部。

冬は窓や玄関ドアから58%の熱が外に逃げているんですよ。ちなみに屋根は5%、外壁は15%です。

 

宇佐美:え~。冬場はほとんど窓を開けないのにそんなに逃げていくんですか?

 

高橋:そうなんです。だからこそ、我々は開口部に注目して断熱性の高い商品作りに取り組んでいます。

 

宇佐美:具体的にLIXILさんで注目したポイントはどこですか?

 

高橋:建物の保温性ですね。そもそも熱は暖かいところから、冷たいところへ流れる性質があり、断熱性が低いと冬は寒くて夏は暑くなってしまいます。

 

宇佐美:冷暖房を強めても快適にならないお家は、断熱性が低くて熱が外へと逃げちゃってるってことなんですね。

 

高橋:それが考えられます。その問題を解消するために我々LIXILでは、開口部の断熱を強化することで、建物全体を魔法瓶のように保温力を高める。

つまり、冬は暖房の熱をキープし、夏は涼しい部屋に外の暑さを入れないような商品を開発しているんですよ。

 

 

COZY標準仕様の樹脂窓「エルスターS」は業界NO.1の性能

宇佐美:窓を強化して家の保温力を高めることはエネルギーの無駄がなく、光熱費の節約になりますね。

住宅の省エネ化が進んで、2020年に国の省エネの基準が変わりますけど、やっぱりそこも意識されている感じですね。

 

高橋:もちろんです。2030年までに温室効果ガスを26%カットするという国の施策の下、建築に関わる企業にも目標が提示されましたから、当社でもCO2削減に向けた「ゼロエネルギー住宅」の商品開発を進めていますよ。

それが、COZYさんの標準仕様で使っていただいている二重サッシ「エルスターS」です。

 

宇佐美:2016年に発売された商品ですよね。従来タイプと比べてどんな風に変わったんですか?

 

高橋:分かりやすい違いは、ガラスの面積を広げたことですね。

宇佐美:樹脂部分よりガラスの面積を大きくすると寒くならないんですか?

 

高橋:昔は樹脂よりも断熱性が低かったのですが、ガラス面に特殊な金属膜を施し、2枚のガラスの間に熱伝導率の低いガスを入れた「Low-Eガラス」が作られると、ガラスの方が樹脂よりも高断熱になりました。

 

宇佐美:なるほど~。でも、従来モデルも高性能のLow-Eガラスを採用していますよね?

どうして「エルスターS」では、ガラス面積を大きくできたんですか?

 

高橋:そこは樹脂フレームも改良したことに秘密があります。

 

宇佐美:「エルスターS」はガラスだけじゃなく、フレームも従来と違うんですか。

 

高橋:はい。構造についてはお話だけでは分からない点も多いですから、ショールームのサンプルでご説明しますね。

 

宇佐美:サッシのいくつか空洞を表現した断面。分かりやすいサンプルだなぁ。

高橋:気に入ってもらえてよかったです。この空洞は、屋内外の熱が出入りする通路です。

「エルスターS」はこの部屋自体を大きくし、数も増すことでより断熱性をアップしました。

さらにフレームのデザインも見直して気密性を上げたことで、従来よりも断熱性能が上がっています。

 

宇佐美:その改良の甲斐あって、「エルスターS」は樹脂の二重サッシでは業界NO.1になんですね。

ガラス面が広くなることで室内からの眺望が良くなるし、デザインもスッキリ。

しかも断熱性能も抜群だなんてすごいなぁ。僕たちも採用してよかった!

 

 

ガラス3枚構造の「エルスターX」でさらに断熱性!

高橋:当社では、ガラス3枚構造の「エルスターX」もありますので、より断熱性を高めたい方がいらっしゃれば、こちらもご提案できますよ。

 

宇佐美:トリプルガラスにするとより寒気をシャットアウトしてくれそう。一般的なガラスと比べてみたいな。

 

高橋:これも商品の違いを体感できる展示がありますから、ぜひ触り比べてみてください。まずは一番下のノーマルガラスからどうぞ。

宇佐美:うわっ!冷たい…。これは触ると氷みたいに冷たいですね!今も使っているところってあるんですか?

 

高橋:ノーマルガラスは比較的安価で、予算を抑えたい賃貸住宅や事務所で使われていることがあります。

戸建てはほとんど高断熱のLow-Eガラスが採用されていますよ。その高断熱ガラスが、トリプルガラスの「エルスターX」と「エルスターS」です。どうぞ触ってみてください。

宇佐美:おぉ~!トリプルガラスはガラスが全然冷たくない!

 

宇佐美:「エルスターS」もちょっとひんやりするくらいだ!

 

高橋:「エルスターX」は樹脂フレーム部分の構造を「エルスターS」より強化したものです。

中空層に入れるガスはアルゴンガスと、それより熱伝導率の低いクリプトンガスのいずれかを選べますので、保温性はばっちりです。

 

宇佐美:トリプルガラスの断熱はすごいですね。

でも、僕がお客さんなら二重サッシの「エルスターS」でも十分くらい断熱への安心感があります。

 

 

二重サッシは道外でも人気!ヒートショックを防ぐ

高橋:「エルスターS」も自信作ですから、宇佐美さんみたいにお客様がどれくらいの断熱レベルを求めるかでご提案を変えています。

最近では、道外で断熱性能の関心が高まっていて、「エルスターS」など二重サッシの普及率が上がっていたりするんです。

 

宇佐美:二重サッシは北海道や東北など寒冷地向けのイメージだったので、意外です。

 

高橋:おっしゃるとおり、寒冷地じゃない場所は樹脂フレームより断熱性が低いアルミサッシが主流でした。

でも、北海道と同じ仕様のサッシに変えるだけでエアコンのロス率が下がり、快適になることが分かって、樹脂サッシを選ぶ方が増えています。

それに、全国版のテレビでも取り上げられる「ヒートショック」予防にも適しているんですよ。

 

宇佐美:へ~。寒冷地住宅の北海道はヒートショックが起こりにくいそうですけど、賃貸や古い戸建ては洗面所や風呂がめちゃくちゃ寒いってことはよくあるし、道外の方の辛さはちょっと分かるな。

 

高橋:室温でいえば、18℃未満は病気のリスクが高まるといわれています。断熱性を高めた暖かい家に引っ越したら、アレルギー性疾患や気管支喘息などの健康改善効果があると立証されているので、新居を建てる時は断熱性が高いことに越したことはないですね。

 

 

断熱性能の異なる窓を間取りで使い分け

宇佐美:断熱性能を良くするなら、やっぱりトリプルガラスの「エルスターX」を選ぶべきでしょうか?

 

高橋:これがですね、そうとは言えないです。

当社には、5枚ガラスのマニアックなサッシも用意していますが、それに変えればすべて解決というわけではないんですよ。

 

宇佐美:5枚ガラスですか!すごっ!(笑)

 

高橋:壁並みの断熱性能がある商品ですが、高性能の窓は、外壁など他の部分の断熱性が低いと良さを発揮できない場合があるんです。

建物を人間に例えると、冬に薄着して耳当てしてる人をイメージしてもらえると分かるでしょうか。

 

宇佐美:なるほど。じゃあ裏を返せば、外壁などの断熱性能が優れている住宅ほど「エルスターX」を付けると効果的ということですか。

 

高橋:その通りです。外壁も何もかも断熱性が完璧な物件なら、トリプルガラスにするとものすごい保温力の高いお家にできます。

 

宇佐美:なんでもかんでも高性能の窓を付ければいいって問題じゃないんですね。

屋根や外壁など、ほかとのバランスが大切というか。

 

高橋:そういうことになります。あとは日陰になる部屋など、冷たい空気が入ってきそうな間取りの窓を「エルスターX」にするなどして、お家全体の断熱性能を上げる方法もあります。

 

宇佐美:窓を使い分けるということは、あまり考えたことがなかったな…。

賃貸のベランダに使っているような“引き違い”の窓は、寒い空気が入ってきやすいじゃないですか。

そこだけトリプルガラスに変えると、寒さ対策になるってことですか?

 

高橋:なります、なります。

引き違い窓の場合、他のデザインよりも気密性が低く隙間風が入りやすいので、断熱性能を上げてカバーするのはありだと思います。

 

宇佐美:では、居間に大きな窓を配置したデザインにしたい物件は、トリプルの方がいい?

 

高橋:そうですね。窓は壁ほど断熱性が高くないので、なるべく高性能のものを取り付ける方がいいです。

 

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今回は第1回目として、COZY標準仕様の二重サッシ「エルスターS」を中心に、北海道の寒さ対策を支える窓の仕組みをご紹介しました。

第2回目は、住まいを快適にする窓のデザイン性や、バリエーション豊富な窓の機能性をご紹介します。
第3回目は、結露の原因について解説しています。

 

また、COZYの住宅施工事例でも様々な窓がご覧いただけます!

 

 

宇佐美 清貴

この記事を書いた人

宇佐美 清貴USAMI KIYOTAKA

皆様 こんにちは!
 COZY事業部 営業の宇佐美です!

 1児のパパやってます!
 子供が生まれる前はどう接したらいいか全くわからなかったですが、
 生まれて抱っこした瞬間に赤ちゃん言葉で話しかけてました!笑

 楽しくお話しできたらと思っていますので、
 何でも話します!そして何でも話してください!

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