親の土地を相続して家を建てる際の注意点
こんにちは。COZY札幌豊平ショールームの宇佐美です。
住宅営業マンの僕が、家を建てるまでのストーリー。
2回目の今回は、親の土地を引き継いで家を建てるにあたり、気がかりだった「権利」や「税金」に関わる話です。
元々、嫁のおばあちゃんが住んでいた土地を娘であるお義母さんが譲り受け、その土地に家を建てる事になった宇佐美家。
お義母さんも同居する事になり家づくりが始動した訳ですが、一つ気になることがあったんですよね。
それは、この先土地の所有権はどうなるんだろう?ということ。
もちろん土地はお義母さんの財産だし、将来的には娘である嫁に相続するので、僕がどうこう言うつもりは無くて。
でも何かちゃんと手続きしないと、ある日多額の税金の請求が来たりしない?とか、後々面倒なことになったらどうしよう…とモヤモヤしていました。
せっかく家を建てるのに、不安を抱えたままにはしたくない。
そこで自分たちにとって、一番負担の少ない方法は何なのか?を調べてみました。
土地を譲り受けるには、どんな税金がかかる?仕事柄、贈与や相続って言葉は聞いてても、実際詳しいことは分からない。
ルールを知らない状態で、嫁と「これって生前贈与なの? 住み続けるとどうなるんだ?」「借地だと、借りっ放しみたいで気持ち悪いよね」なんて話してたんです。
僕の場合は、嫁の実家の土地なので余計に心配で。
親の土地に家を建てる場合、将来的にその土地の権利を引き継ぐにはどんなパターンがあるのか、ざっくりですが調べてみました。
相続
亡くなった際に財産を譲り渡すこと。
贈与
生前にこれは双方合意の上で財産を人に譲り渡すこと。贈与税は相続税よりもかなり高い税率がかけられる。
みなし贈与
親が、土地を時価より安い金額で子供に売るケース。この場合、例えば1000万の土地を200万で売ると、差額の800万を贈与したとみなされて、800万に対して贈与税がかかる。
宇佐美家は「相続」し、特例制度を利用する道を選択
お義母さんの土地を相続するとなると2つの選択肢が…
①相続税の算出方法(例/5000万円の土地を相続)
基礎控除額=3000万+600万×法定相続人の数
嫁には弟もいるので、基礎控除は4200万円
相続税は、5000万-4200万=800万に対して課税
②親と同居した場合の相続税(例/5000万円の土地を相続)
同居していれば、相続税評価額の80%が減額されることが判明!
5000万円の80%が減額=1000万円に対して課税
→基礎控除が4200万円なので、課税は0円。実質相続税はかからない
今の僕の認識では、うちは②じゃない!?ということになり、相続税の減額制度を利用する道を選びました。
土地と住宅ローンの名義が異っても大丈夫?
でも実は、「この土地の権利ってどうなるの?」と悩んでいたのは僕一人(笑)。
嫁やお義母さんは「まぁ何とかなるんでしょ」くらいな感じだったみたいなんですよ。
「分からんまま家建てると、後々面倒そうでヤベー」って思っていたのは僕だけってこと。なんだかなぁ。
そんなこんなで、住宅ローンを事前審査に出しました。
ローンを組むのは僕で、土地の所有者はお義母さん。名義違うけど大丈夫かな。
銀行「親の土地に住むんですよね」
僕 「はい」
銀行「じゃあ土地の名義は宇佐美さんに変えられるんですか?」
僕 「いいえ、妻の親の土地なので変える予定は無いです」
結果、ローン申し込みには担保提供者であるお義母さんのサインも必要だということに。確かにそうだよねぇ。
お義母さんに、書類にサインが必要なことをどんな風に伝えたらいいかなぁと、切り出すタイミングを考えている今日この頃です。
親の土地を相続するメリット、デメリット
親の土地に家を建てられるなんて、土地代かからなくてラッキー!って思いますよね。確かにその通りです。
僕らの場合は、元々その土地におばあちゃんが住んでいた時に居候していた時期もあるので、馴染みの場所で暮らせるというのもメリットでした。
でも土地は財産。人から譲り受けるには、何かしらの税金がかかってきます。
税金が減免される制度もあるけど、税金に関わる制度って、本当にややこしいし、普通は知らないですよね?
税金に絡む手続きは、自分で調べたり税務署に行って具体的に聞かないと誰も教えてくれません。
それも漠然とした質問ではなく、例えば下記のように「何を知りたいのか」明確にしてから行くことが大切です。
・親子間の相続の仕方
・得する税金の申請方法
・名義移転の手続き方法
知らないばかりに、多くの税金を払うハメに…なんて事態は避けたいですよね!
家を建てる時は気分が盛り上がって細部に意識が向かないもの。
とはいえ親子間で土地を引き継いで家を建てる時は、将来的な「相続」のことや、土地の権利、それに関わる税金についても意識しておいた方がいいと思います。