太陽光発電を新築に設置する際の費用相場は?設置費用を抑える方法も
こんにちは。COZYの水元です。
北海道の一般住宅にも定着しつつある太陽光発電。
新築購入を決断したみなさんの中にも、太陽光発電システムを導入するかどうか、そもそも設置するのにどれくらいの費用がかかるのかと悩んでいる方がいらっしゃると思います。
今回のコラムでは、費用感とともに光熱費がどれくらいお得になるのかといったこともご紹介していきます。
太陽光発電とは
太陽光発電は、太陽の光を電力に変換して利用するという自然エネルギー活用手段の一つ。
基本的な設備として、ソーラーパネルとパワーコンディショナーがセットで用いられます。
一般的な住宅の場合、ソーラーパネルは屋根に取り付けられ、ここに太陽光が当たると直流電気が発生します。
この直流電気を室内(室外の場合もあります)に設置したパワーコンディショナーを介して交流電気に変換することで、家庭で使えるようになるという仕組みです。
太陽光発電の仕組みについては、こちらのコラムもご参考ください。
日中、太陽が出ている間は常に発電している状態なので、自家消費としてさまざまな電気製品を動かすのに使えるほか、電気が余れば売電も可能です。
売電する際の価格はFIT(フィット)買取価格といわれ、国が毎年の金額を決めています。
FIT買取価格は年々下がっていく傾向にあり、2024年度は10kWh未満16円/kWh、2025年度は10kWh未満15円/kWh。
FIT買取価格は、設置から10年間同じ価格が適用されるので、2025年度に太陽光発電システムを導入した家庭なら2035年度までは15円/kWhで販売することができます。
しかし、2036年度からはFIT買取価格から外れてしまうので、金額が大幅に下がると予想されます。
現在、国は自然エネルギーの活用を推進しており、各自治体でも、特に太陽光発電の普及に関しては設備導入のための補助金を出すなどして力を入れています。
東京都や神奈川県川崎市では、新築を建てる際に太陽光発電システムを設置することが2025年度から義務化されますが、今後ほかの自治体でもそういった動きが出てくると思われます。
太陽光発電についてはほかのコラムでもご紹介していますので、以下のリンク先もそれぞれご覧ください。
太陽光発電は蓄電池併用がおすすめ?メリット・デメリットを紹介
太陽光発電を新築に設置する際の費用相場は?
前述のように、一般住宅用の太陽光発電システムの基本設備はソーラーパネルとパワーコンディショナーがセットです。
価格はメーカーや機種、発電容量(=パネルの数)などによっていろいろと幅がありますが、相場としてはセットで120万円くらいと考えておけば良いと思います。
住宅の屋根の面積はある程度限られているので、札幌だと容量4kWh~4.8kWh、パネル10枚~12枚くらいのものが平均的な設備になるでしょう。
新築だと、ハウスメーカーによっては太陽光システムの販売元との取り決めに応じてもう少し安くなるケースもあるかもしれませんが、そこは一概にいえませんので各社へ確認をしてみてくださいね。
住んでから様子を見て太陽光システムを導入するかどうか決めたいという方もいると思います。
僕はそれでも良いと思いますが、後付にすると費用面では割高になる可能性が高いです。
というのも、ソーラーパネルを取り付けるための足場代が数十万円程度かかるからです。
住宅の新築工事と並行して設置すれば、足場を共用できるので別途代金はかかりません。
耐用年数については、製品保証期間で考えるとソーラーパネルで20年、パワーコンディショナーで15年といったところが一般的です。
ソーラーパネルは屋外にありますが、発電しているだけなのであまり負荷はかからず、どちらかというと先に不具合が出ると考えられるのはパワーコンディショナーのほうなのです。
札幌は積雪が多いのでソーラーパネルが傷みやすいのではと心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、ほかの地域と変わらないと思います。
太陽光発電を新築に設置した際のシミュレーション例
当社「ジョンソンホームズ」では、現在、全ブランドの新築住宅に対して標準仕様で太陽光発電システムを付けることにしています。
太陽光発電によって得られる利益の算出は、ケースバイケースなのでちょっと難しいです。
設備の発電容量はもとより、日当たりの良さ、お家の広さ、家族構成、在宅時間、さらにどんな電気製品をどれだけ使うかといったさまざまな条件を考慮しなければならないからです。
しかし、「だいたいでもいいので光熱費がどれだけお得になるか知りたい」という方も多いでしょう。
例えば当社の試算では、年間7万8,000円ほどお得になるという結果が出ました。
その上で、設備購入費と考え合わせると10年ちょっとで元が取れると想定しています。
電気代についてはこちらのコラムにも目を通してみてください。
FIT買取価格は年々下がってきているものの、日中の発電分を自家消費に回して売電もするとなると、電力会社から購入する電気料金と相殺しても、家庭によっては1カ月に2,000円~3,000円プラスになるケースもあり得ます。
これは本当に使い方次第ですので、誰にでも当てはまる話ではないかもしれませんが、参考になれば幸いです。
ちなみに、北海道は雪の多い土地柄から、お客様の中には「冬は発電しないからいらないんじゃないか」などと、あまり良いイメージを持っていない方もいらっしゃいます。
ですが、実は夏場の発電効率は本州以南より北海道のほうが良いんです!
ソーラーパネルは気温があまり高くても発電量が落ちてしまうので、夏場の北海道は適温なんです。
実際、冬場の発電は厳しい面もありますが、一年を通じてみると電気代が安くなったとおっしゃる方は多いです。
太陽光発電を新築に設置する費用を抑える方法
現在、省エネ・新エネの利用推進を図っている自治体は多く、太陽光発電システム設置の際に補助金が出る市町村に住むのならば、それを活用しない手はありません。
札幌市の場合、2024年度は「再エネ省エネ機器導入補助金制度」を整備しており、太陽光発電システムに対してはソーラーパネル出力1kWh当たり1万8,000円(上限12万5,000円)の補助金が支給されます。
設備の費用と比較するとそこまで大きな額でないとはいえ、ありがたいことですね。
2025年度の実施は未定ですが、2024年度は5月8日から7月10日、9月2日から11月6日と2回に分けて申し込みを受付け、希望者が多い場合は抽選となりました。
条件や金額は自治体によって異なるので、それぞれ調べて活用しましょう。
また、かつての太陽光発電システムは架台が付いていたため家屋とは別の設置物として固定資産税の対象となっていましたが、最近の新築は屋根と一体型になっているので家屋の一部とみなされます。
そのため、個人の住宅として利用する限りにおいては固定資産税がかかりません。
住宅ローンを利用して新築を建てる方は住宅ローン控除もあわせて申請すると思いますが、太陽光発電が後付になると当然住宅ローン控除には設備費用が合算されていないので、新築工事費用に含める形で導入したほうがお得かもしれませんね。
太陽光発電を新築に設置する費用相場は120万円程度
太陽光という自然の力を借りて電気を生み出す太陽光発電。
ソーラーパネルとパワーコンディショナーを合わせた設備費用の相場は120万円くらいですが、太陽光システムによって作られた電気を自家消費すれば購入する電気代は減りますし、余った電気は売ることもできるので、10年ちょっとで元を取ることは可能だと思います。
ソーラーパネルを屋根に取り付ける際の足場代を考えると新築時に一緒にやってしまったほうが数十万円浮きますし、自治体の補助金を活用することでも少しお得に導入できます。
最新のCOZYのお家には、太陽光発電システムが標準仕様として付いています。
「太陽光発電、どうしようかな」と検討中の方は、ぜひ一度ご相談にいらしてください。
太陽光発電システムを導入したCOZYのお家も今後どんどん建っていきますので、オープンハウス見学もおすすめです!