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2019.05.07

新築住宅の図面の種類!建ぺい率、容積率などチェックポイント

家を買う 家づくりの基本

こんにちは。COZYの武山です。

 

ご契約が済んでいよいよ具体的に間取りやデザインのプランを練っていく。

お家づくりの過程の中で、これが一番ワクワクする時かもしれません。

お客様の思い描く住まいを形にするための、まさに第一歩でもあるので、僕たちも最大限にご希望を叶えられるよう、何回か打ち合わせして進めていきます。

 

この時、必ず見ていただくのがいくつかの図面。

中には「こういうものを見るのは苦手」と敬遠する方もいるもしれませんが、要点を押さえれば難しいことはありません。

それぞれの見方と、チェックしておくといいポイントをご紹介しますね!

 

 

新築住宅の図面はこう見る!種類別のチェックポイントを解説

ハウスメーカーによって異なりますが、COZYでお家を一軒建てる時は20種類近く、約30枚の図面を用意します。

 

でも、すべてを細かく見ていただくわけではないので安心してください(笑)

COZYの場合、お客様との打ち合わせで使うのは、だいたい以下の9種類です。

実際に僕が建てた自宅の図面を使って説明します。

※それぞれの図面の名称は会社によって異なる場合があります

 

①契約時図面

契約時図面

一般的にイメージする「家の図面」といったらこれでしょう。

当社の場合、実寸の100分の1スケールで大まかな土地の形状、家の配置、間取りや畳数、あとでご説明する建ぺい率・容積率といったことが記載された簡易的な図面を基に契約を交わします。

 

②仕様書

仕様書

図面といっても文字ばかりの書類ですが、基礎、構造体、屋根、外壁といった大きなものから、キッチンや洗面台といった設備関係の一覧表です。

暖房は灯油かガスか、また、それぞれの設備に使う品番や色も記載されています。

 

③内部仕上げ表

内部仕上げ表

これも文字ばかりですが、部屋別に床・天井・壁に張るクロス、ドアや窓枠の種類といった部材を一覧にしています。

仕様書をさらに詳細にしたイメージですね。

 

④案内図

案内図

家の所在地を示した地図です。

ゼンリンの住宅地図を使っているので、周辺の様子がけっこう詳しくわかるようになっています。

これ、リアルに僕の家の住所がわかってしまうので画像はぼかしますね(笑)

 

⑤配置図

配置図

敷地内の建物や設置物の配置をわかりやすく示しています。

隣地との開きや駐車スペース、庭の広さなども確認できるようになっています。

 

建物の左下に「±0」という数字が2つ、それぞれ楕円と四角で囲まれているのがわかりますか?

そこから右へ見ていくと、楕円の数字が「+70」「-60」、その下の四角の数字はどちらも「±0」となっていますね。

これは高低差を表していて、楕円の数字は工事する前の土地の高さ、四角の数字は家が完成したあとの土地の高さが、基準とする地面の高さと何mm違うかということ。

つまり、「±0」から「+70」に上がって「-60」に下がるというような起伏のある土地をならして、平坦な庭にしようという意図がこの数字から見て取れます。

 

★CHECK:駐車スペースの寸法や玄関・庭先の勾配を確認しておこう

例えばうちは玄関のそばが駐車スペースですが、道路境界線から玄関までの距離(図の左端)を示すのが「5180」という数字です。

建築図面では長さをミリメートル単位で表示するので、5m18cmということ。

もしこの長さを超える車であれば玄関にぶつかってしまうので、横向きに停めることを考えないといけません。

 

また、敷地の左下角では楕円も四角も「-50」で、玄関や庭の「±0」より5cm低いので、雨が降っても道路側に水が流れていくね、というように、勾配も計算できるようになっています。

三輪車や車椅子を使うご家族がいるとか、ちょっとした傾斜が気になるような場合も、ここを見ておくといいでしょう。

 

⑥平面図

平面図

建物を横に輪切りにしたような図で、契約時図面をさらに詳細にしたもの。これが一番よく使いますね。

契約時図面の100分の1スケールに対して、こちらは50分の1スケールです。

賃貸でよく目にする間取り図と似たような見た目ですが、窓の高さなども出ています。

 

⑦立面図

立面図

建物を四方から見た外側の状況を表しています。

窓の数や軒の出幅、床や天井の高さ、全体の高さのほかに、道路の傾斜なんかも出ています。

右下の「東立面図」には、北側斜線制度といって北側隣地の日当たりに配慮した建て方をするための規制線が表示されています。

北側斜線制度は用途地域によって要不要ありますが、ここでは敷地の境界線から垂直に5m上がった位置から斜めに引いた線の中に収まるように家を建てることによって、隣地の日当たりが確保できるようになっているということです。

 

★CHECK:隣地の日当たりを妨げない範囲での家づくりを念頭に

極端な話、敷地いっぱいに家を建てるのはそれぞれの自由ですが、北側斜線制度が適用されている地域では高さに配慮する必要があります。

境界線ギリギリに建てて高さもほしいとなると隣地の日当たりが悪くなることは明らかですから、広さか高さのどちらを優先させるか考える必要があります。

 

⑧電気・暖房配線図

電気・暖房配線図

各部屋のコンセントや照明、スイッチ、インターネット回線に火災報知器など、文字通り電気と暖房の配線を表した図面です。

テレビ周りは延長コードを使いたくないからコンセントを多めにとか、掃除機を使う時にここから電気を取りたいとか、利便性を考えながら位置を精査していくといいでしょう。

 

★CHECK:生活動線も考慮しよう

小さいお子さんがいるお客様だと、1階から2階に寝にいく時に、階段の電気を消して部屋の電気をつけるまで何歩くらいかな、というお話がよく出ます。

子供って暗いところを怖がりますからね。

寝る前に居間を消灯し、階段の1階側のスイッチで明かりをつけて、次は階段の2階側、できるだけ寝室の近くにもう一つ階段のスイッチを付けて…というように、一連の動作をイメージしながら、不便がないか確認してください。

 

⑨展開図

展開図

家によってまちまちになる図面ですが、画像は僕の家の台所のもの。

ここでは流しの上に窓が付いていて、その位置などを指示する内容になっています。

例えば左下のC図では、床から810mmの高さにタイルを20mm貼って、その上に窓があるということですね。

ほかに収納の中の棚とか洗面台、壁掛けテレビのためにほかより高くしたコンセントの位置など、高さ関係を示す図面です。

 

僕たちがお客様にお見せする図面はだいたいこんなところです。

 

 

新築住宅の図面の種類はまだまだある!

普段はあまり触れないのですが、COZYで使うこのほかの図面についても簡単に説明しておきましょう。

 

・砕石パイル配置図

土壌の性質によっては、杭打ちや砕石パイル(砂利)で地盤を補強しなければならない土地もあります。

この図面ではどこにどのくらいの深さで杭を何本打ったかといったようなことを示します。

地盤に不安がある人は見ておいてもいいかもしれません。

 

・基礎伏(ふせ)図

基礎の形状や床下点検口から入った時の通路が記載されています。

 

・基礎断面図

これはかなりマニアック(笑)

基礎の中身、地中から何mのところに鉄筋を組んで砕石を入れて…というように、コンクリートの厚さや石や砂利、砂がどれくらい入っているかということのほか、アンカーボルトの位置も出ています。

主に基礎工事を担当する業者さんが見るものですね。

 

・構造伏(ふせ)図

基礎の上に敷く土台を解説するもので、各階の柱の位置などを示した図面です。

 

・金物伏(ふせ)図

屋根や、柱同士をつなぐ金具の使い方を図にしています。

 

・矩計(かなばかり)図

平面図の「横に輪切り」に対して、こちらは基礎から屋根まで、家を縦に輪切りにした図面です。

現場では、断熱材が何本入っているかというようなことを見ます。

 

・電気設備工事特記仕様書

「テレビアンテナは電波担当者に確認の上施工します」など、電気設備工事の上での約束事を記載した書類です。

約款みたいなものですね。

 

・機械設備工事特記仕様書

電気設備工事特記仕様書の機械設備版。

「排水管には適切な箇所に通気処理を行うこと」などと書いてあります。

 

・屋外給排水設備図

家で使う水道がどこから来て、風呂・トイレの排水がどこへ流れていくのかを示しています。

★CHECK:外構に凝りたい人は見ておいたほうがいい

家から出る汚水が流れていく途中、詰まりが起きた時に見る「点検枡(ます)」というものが地面に埋められています。

例えばカーポートにはアスファルトを敷くのに基礎を作りますが、点検枡を極力避けて作らなければならないので「ここ大丈夫かな」というところを確認しておくといいと思います。

ほかにも外構で「どうしてもここにこれを置きたい!」というものがあれば、この図面に目を通しておいてください。

 

外構についてはこちらの記事で解説しています。あわせてご覧ください。

新築戸建ての外構プラン。庭などは事前に決める? 後でもOK?

住宅の建ぺい率・容積率とは?知っておいて役に立つ時

前項「①契約時図面」のところで少しだけ触れた「建ぺい率」と「容積率」について少しお話ししておきましょう。

建ぺい率は敷地面積に対する建築面積(建坪)のこと。

容積率は敷地面積に対する延床面積のことです。

「②仕様書」にも記載されていますが、僕の家のあるエリアでは、建ぺい率が40%、容積率が50%が上限となっています。

この数字は住居地域か商業地域かといったように用途地域によって異なります。

 

新築を建てる時は、もちろんきちんと範囲内に収まるように、僕たちハウスメーカーも土地探しの段階から頭に入れて動いているので心配ありません。

ですが、将来増改築をする時には「今、建ぺい率40%のうち25%使っているから、あと15%分使えるね」というふうに考える必要があります。

建ぺい率、容積率については以前のコラムでも解説しているのでぜひ目を通してください。

「地域によって違う「建ぺい率」とは。札幌の土地選びのコツは?」

 

 

より理想な新築住宅にするために!図面の種類を知って活用しよう

僕が今回ご説明したことだけでも知っておけば、より細かく具体的に皆さんの希望をハウスメーカーに伝えられるのではないでしょうか。

「わからないから任せてしまおう」、それはそれでいいのですが、家ができてから「窓がもう数cm高ければ」「照明のスイッチの配置をもっとよく考えればよかった」となってはもったいない。

お客様の「こうしたい」により近い家を提供することができることが、僕たちは一番うれしいのです。

COZYの新築一戸建て施工事例でも理想の家づくりのヒントがたくさんです!

ぜひ参考に、取り入れてみてください♪

 

 

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