太陽光発電は蓄電池併用がおすすめ?メリット・デメリットを紹介
こんにちは。COZYの水元です。
北海道の新築住宅においても、太陽光発電システムを導入することは珍しくなくなってきました。
太陽光パネル自体の性能が上がってきたことや、夏場に気温が高くなりすぎない北海道のほうが本州以南より発電効率がいいということが理由です。
この太陽光発電システムと併用するものとして、蓄電池も必要だろうかと迷っている方もいらっしゃると思います。
蓄電池とはどういうものかということに加えて、そのメリットとデメリット、導入する場合の選び方の注意点についてご紹介します。
太陽光発電の蓄電池とは?
太陽光発電は、屋根の上に据え付けられたパネルに太陽の光が当たることによって電気が作られ、その電気を自宅で使えるという仕組み。
夜間や天気が悪くて日照が十分でないときは電気を作ることができないので、電気製品を使うには電力会社から供給される電気を使うことになります。
太陽光発電の「蓄電池」とは、太陽光発電システムの発電量が自宅で使う電力量を上回った場合に、余った電気を蓄えておける充電装置です。
発電ができない時間も、電気をためておけば電気製品を使うことができます。
大きさはだいたいエアコンの室外機くらいをイメージいただくとよいかと思います。
価格は容量によって変わりますが、レアメタルが使われていることもあって家庭用でも1台100万円以上です。
以前は使いきれずに余った電気を蓄電池にためて売ることで、販売価格と自宅で消費した電気の料金とを相殺し、電気代がほぼタダになるというメリットがありました。
しかし、2024年現在の売電価格は1kWh当たり16円。
売電価格は導入以降10年間固定となりますが、今後もどんどん下がっていくことが予想されます。
それに対して電力会社から家庭へ供給される電気代は高騰しています。
そのため、現在の蓄電池の役割は、売電して電気代を相殺するためというよりも、昼間にたまった電気を夜間に自家消費したり、停電への備えと捉えたほうがメリットが大きいと考えられます。
とはいえ、蓄電池自体の寿命は10年くらい。
初期投資や、冬の北海道では発電・蓄電があまり期待できないことを考慮すると、そこまでお得と感じられないご家庭もあるでしょう。
どちらかというと停電時の備えとして導入する方が多いのが現状です。
太陽光発電についてはこちらのコラムも読んでみてください。
太陽光発電と蓄電池とを併用するメリット・デメリット
それでは、太陽光発電システムと蓄電池を併用するメリットとデメリットについてご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
蓄電池を併用するメリット
まず、メリットについてご紹介します。
太陽光発電で作られた電気を夜でも使える
太陽光発電システムのみの運用だと日が当たっている間だけしか作った電気を使うことができません。
しかし、蓄電池がしっかり充電されていれば夜間でも電気を購入せずに済み、電気代の節約につながります。
停電時の備えになる
蓄電池の容量次第、また、どれだけ電気が蓄えられているかにもよりますが、災害などで停電した場合でも家電が使えるというのは大きなメリットです。
一般的な容量の家庭用蓄電池がフル充電の状態であれば、ある程度節約しながら使うと2、3日はもつと思います。
北海道では2018年に発生した胆振東部地震によって全道がブラックアウトしました。
全国的にも大きな災害が頻発するなかで改めて防災意識が高まっていますから、停電時でも家電を使えるという観点で蓄電池の導入を検討してもいいでしょう。
蓄電池を併用するデメリット
デメリットとしてよく挙げられるのは、コストや寿命の部分です。
導入コストが高い
蓄電池の価格は容量によって変わりますが、一般的な4人家族のお宅なら8kWh以上のものがおすすめ。
そうすると、1台120万円以上の初期費用を見込んでおく必要があるかなと思います。
寿命が短い
蓄電池は10年ほどで寿命がくるといわれています。
蓄電池を使って電気代を節約しても、10年で元が取れるかどうかと考えると微妙なところです。
災害対策としてはメリットが大きい蓄電池ですが、「太陽光発電だけの導入よりも光熱費がお得になるかどうか」で考えると、よく検討が必要でしょう。
COZYのお家は太陽光発電システムの設置が標準仕様となりました。
当社の試算では、一般的な太陽光発電システムだけでも、年間の電気代を7万8,000円ほど節約できると見込んでいます。
COZYでは北海道の気候に適した「Qセルズ」という製品を採用し、このほかにもさまざまな工夫をしたことによってもっとお得に運用できるのではと考えています。
太陽光発電の蓄電池を選ぶときの注意点
太陽光発電の蓄電池を選ぶときに注意していただきたいことをいくつか挙げてみます。
自分たちの生活に合った容量の製品を検討する
ご夫婦とお子さん2人の4人家族なら、蓄電池の容量は8kWh以上が目安です。
蓄電池は容量が大きくなればなるほど価格も高くなりますが、「安いのでいい」と低容量のものを選んでしまうと、最大の効果を発揮するはずの災害時には不便を感じる可能性があります。
自治体の補助金制度を確認しておく
自治体によっては、蓄電池を導入する際に補助金を出してくれるところがあります。
例えば札幌市の場合、2024年度は「再エネ省エネ機器導入補助金制度」を整備しています。
蓄電池を導入する際に、容量1kWh当たり1万5,000円、上限6万円までの補助金が給付されます。
ちなみに、太陽光発電システムについても同じ補助金制度が適用されており、太陽光発電システムと蓄電池を同時に申請すれば、最大で18万5,000円の補助金を得られる可能性があります。
※補助金の申請には期限や条件がございます。詳しくは札幌市「再エネ省エネ機器導入補助金制度」をご確認ください。
新築を検討しているなら蓄電池は後付けでもOK
太陽光発電システムは日の当たる角度や向きを考えて設置する都合上、新築時に施工するほうが効率的ですが、蓄電池の導入を迷っているなら新築時、後付けのどちらでもいいと僕は思います。
後付けの場合でも、工事はそこまで大掛かりなものではないはずですが、ハウスメーカーには将来的に蓄電池の導入を検討していることを相談しておくとベストですね。
太陽光発電の蓄電池は停電対策としてのメリット大!デメリットも確認を
太陽光発電の蓄電池とは、太陽光発電システムの発電量が自宅で使う電力量を上回った場合、余った電気を蓄えておける充電装置。
太陽光発電システムと蓄電池を併用する場合の最大のメリットは、停電時の備えになること。
寿命があまり長くはなく、初期投資を考慮すると「元を取る」という意味では微妙なところですが、平時は夜間に自家消費することで年間の電気代を抑えることは可能です。
自分たちの生活に合った容量を選び、自治体の補助金制度を確認しておくことなどが、太陽光発電の蓄電池を選ぶ際の注意点です。
蓄電池の導入はお客様にお任せしていますが、それぞれのご家庭の事情によって親身にアドバイスしますので、「うちの場合はどうだろう?」と思う方はぜひ気軽に相談にいらしてください。
僕たちCOZYのスタッフが一番大事にしているのは、お客様が住んでからの暮らしが幸せであること。
少しでも光熱費を抑え、浮いたお金をご自身の趣味やご家族との時間を充実させるために使っていただきたいなと思っていますので、太陽光発電のお話に限らず節約術を何でも聞きにきてくださいね。